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ハンガリーとスロバキアは4月22日、数か月にわたり停止していたロシア産石油の供給が、ウクライナ経由のドルジバパイプライン(Druzhba pipeline)を通じて再開される見通しであると発表した。両国によれば、この再開が、欧州連合(EU)がウクライナに対して予定している約90億ユーロ(約1兆580億円)規模の融資実行につながる可能性があるという。
ドルジバパイプラインは、ロシアからヨーロッパへ石油を輸送する主要な幹線であり、ウクライナ領土を経由して中欧諸国へ原油を届けている。パイプラインの運用停止は、ウクライナ情勢の緊迫化を背景に発生したとみられており、ハンガリーやスロバキアといった内陸国のエネルギー調達に大きな影響を及ぼしていた。
供給の再開は、エネルギーの安定確保を求めるヨーロッパ諸国と、経済的な困難に直面するウクライナの双方にとって重要な転機となる。特にウクライナにとっては、パイプラインの通過料収入に加え、EU融資の実行が実現すれば、戦時下の財政運営を支える大きな後押しとなる。
なお、パイプライン再開がEU融資解除の正式な条件であるのか、それとも政治的に関連づけられた別個の事案であるのかについては、現時点では明確になっていない。今後の交渉の行方が注目される。