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中国科学院青海塩湖研究所(Chinese Academy of Sciences’ Qinghai Institute of Salt Lakes)を中心とする国際研究チームが、光エネルギーを動力源として水中を自律的に移動しながらウランイオンを捕獲できる新物質を開発した。
開発されたのは「光駆動型の金属有機フレームワーク(MOF)マイクロモーター」と呼ばれる微小物質で、光を受けて水中を移動しながらウランイオンを吸着する仕組みを備えている。従来の吸着材料は水中に静置して対象物質が接触するのを待つ方式が主流であったが、今回の物質は自ら動き回ることで効率的にウランイオンを回収できる点が大きな特徴とされる。
海水中には膨大な量のウランが溶存しているとされるものの、濃度が極めて低いことから、これまで本格的な抽出は技術的に困難とみられてきた。原子力発電の燃料となるウランの新たな供給源を確保することは、世界的なエネルギー需要の増大を踏まえると戦略的に重要な課題であり、本技術の実用化が進めば大きな意義を持つと考えられる。
また、この技術は放射能汚染対策への応用も視野に入れている。放射性物質で汚染された水域の浄化や、原子力発電所の事故に伴う汚染水処理など、環境修復の新たな手段としての可能性が指摘されている。
光エネルギーのみで駆動する自律型の微小物質という着想は、材料工学の分野における新しいアプローチといえる。今後の実用化に向けた研究の進展が注目される。