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自動運転車の開発を手がけるウェライド(WeRide)のトニー・ハン・シュー最高経営責任者(CEO)が、2035年までに完全自動運転車が実際の道路で運用される段階に到達する可能性があるとの見通しを示した。同氏はこの発展について、生成AIにおける「ChatGPTモーメント」に匹敵する自動運転業界の転機になり得ると表現している。
現在、グローバルな自動車メーカーとテクノロジー企業が自動運転技術の商用化に向けた取り組みを加速させている。一方で、安全面の課題も浮き彫りになっている。中国・武漢(ウーハン)では、バイドゥ(Baidu)傘下の自動運転タクシーサービス「アポロゴー(Apollo Go)」がシステム障害を起こし、乗客が車内に取り残される事態が発生した。この事故は周辺交通にも影響を及ぼしたとされる。
これを受け、中国の規制当局は新たな自動運転走行許可の発行を抑制する方針に転じた。技術開発が世界的に進展する一方、安全性の確保が開発速度と同様に重要な論点であることが改めて示された形である。
完全自動運転の実現に向けては、技術的な進歩だけでなく、規制当局と企業の間で安全性と利便性のバランスをどう取るかが今後の発展を大きく左右するとみられる。業界全体として、社会的信頼の醸成と技術革新の両立が求められている。