日経アジア(Nikkei Asia)の報道によると、保険や鉄道をはじめとする幅広い業種の日本企業110社が、排出量クレジットの取引市場に参加した。脱炭素に向けた取り組みが産業横断的に広がりつつある現状を示す動きとして注目される。
排出量クレジット市場は、温室効果ガスの削減量や吸収量を「クレジット」として売買する仕組みである。自社の排出削減が難しい企業でも、他社が創出したクレジットを購入することで、実質的な排出削減目標の達成につなげられる点に特徴がある。日本国内では、政府主導の枠組みのもとで市場整備が進められており、参加企業の裾野拡大が課題となってきた。
今回、保険業や鉄道業といった、これまで排出量取引との関わりが比較的薄いとされてきた業種からも参加が相次いだ点は重要である。事業活動に伴う排出量の把握や、取引先を含めた広範な排出管理への関心が、金融・インフラ分野にも確実に広がっていることがうかがえる。
今後は、参加企業の増加にとどまらず、取引量の拡大や価格形成の透明性、クレジットの品質確保といった課題への対応が問われる段階に入る。編集部では、市場制度の詳細や個別企業の取り組みについて、続報を通じて伝えていく方針である。
※本記事は日経アジアの見出し情報に基づき作成している。個別企業名や取引規模などの詳細は、原典を参照されたい。