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香港・大坑(タイハン)地区に位置する歴史的建造物「ハウ・パー・マンション」が、新たな文化拠点として再生する見通しとなっている。
この建物は、虎標萬金油(タイガーバーム)で広く知られるアウ一族が1930年代に建設した邸宅の主要部分にあたり、築91年の歴史を有する。かつては広大な敷地内にテーマパークも併設されていたが、現在はマンション本体と前庭のみが当時の姿をとどめている。
建築様式は「中国ルネサンス様式」と呼ばれるもので、中国伝統の意匠と西洋建築の要素が融合した独特の設計が大きな特徴となっている。こうした東西折衷の建築は、1930年代の香港が持っていた文化的・経済的な多様性を今に伝える貴重な存在といえる。
香港の激動の歴史を見守り続けてきたこの建物は、2019年から2022年にかけて音楽学校として活用されていた時期もある。今後は文化の発信拠点として新たな役割を担う方向で検討が進められているとみられる。
歴史的建造物の保全と現代的な活用をどのように両立させるかは、香港に限らず多くの都市が直面する課題である。ハウ・パー・マンションの取り組みは、地域の遺産を次世代へつなぐモデルケースとして注目を集めている。