石油資源開発(JAPEX)が、石油生産事業を再び経営の中核に据える方針を打ち出し、最大約73億ドル(約1兆円規模)の投資を計画していることが報じられた。
同社はこれまで、脱炭素の潮流を受けて再生可能エネルギーや水素・CCS(二酸化炭素回収・貯留)といった新領域への事業多角化を進めてきた。しかし今回の方針転換では、上流の石油・天然ガス開発に改めて経営資源を集中させる姿勢を鮮明にした形となる。
背景には、世界的なエネルギー安全保障意識の高まりや、化石燃料需要が当面底堅く推移するとの見通しがあるとみられる。主要産油国による供給調整が続くなか、安定的な自主開発原油の確保は日本のエネルギー政策上も重要な課題とされている。
投資額として示された最大73億ドルは、同社の事業規模を踏まえると大型の資本投下であり、国内外の既存鉱区の増産や新規権益の取得などに充当される可能性がある。
エネルギー転換期にあって、石油開発企業が従来型の化石燃料事業へ回帰する動きは国際的にも注目されている。今後、具体的な投資先やスケジュールについて続報が待たれる。