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K-pop(ケーポップ)の表現手法が変化しつつある。業界関係者によると、ボーイグループが長年展開してきた精緻な架空の世界観、いわゆる「ロアー」から、より現実的で身近なコンセプトへと軸足を移す動きが広がっているという。
これまで、BTS(防弾少年団)、Seventeen(セブンティーン)、Tomorrow X Together(トゥモロー・バイ・トゥゲザー)などの有力グループは、リリースごとに複雑な物語世界を積み重ねてきた。ファンはミュージックビデオや関連コンテンツに散りばめられた手がかりを読み解き、グループの世界観を組み立てていく「謎解き」的な楽しみ方を共有してきた。
一方で足元では、こうした作り込まれたフィクションよりも、メンバー自身の素の魅力や、日常と地続きのテーマを前面に打ち出す流れが目立つ。分かりやすさや共感のしやすさを重視し、より幅広い層に届けようとする狙いがうかがえる。
編集部としては、この動きの背景にはファン層の多様化や市場の成熟があると捉えている。熱心なコアファンだけでなく、ライトな層にも開かれた表現へと軸をずらすことで、持続的な関係を築こうとする戦略とみられる。K-popが次にどのような言葉でファンと向き合うのか、今後の作品に注目したい。