元記事公開:
マレーシアにおいて、自動車の触媒コンバーター(排気ガス浄化装置)を狙った盗難が急増していることが明らかになりました。
触媒コンバーターは車体下部の排気システムに組み込まれた部品で、有害な排出ガスを浄化する役割を担っています。内部にはプラチナ、パラジウム、ロジウムといった希少金属(レアメタル)が使用されており、これらの金属は市場価格が金を上回ることもあるため、自動車部品の中でも特に資産価値が高いとされています。現地のサービスセンター関係者によれば、盗難犯はこの部品を明確に標的として選んでいるとのことです。
被害が報告されている場所は、住宅地や公営駐車場、交通ハブ周辺など多岐にわたります。とりわけ夜間に長時間駐車されたままの車両が狙われやすい傾向がみられますが、日中の時間帯にも被害が確認されており、自動車所有者の間で防犯意識が高まっています。
背景には、希少金属に対する国際的な需要の拡大があると考えられています。環境規制の強化に伴い、触媒コンバーターに用いられるレアメタルの需要は世界的に増加傾向にあり、闇市場での取引価格も上昇しています。こうした状況が、盗難の経済的な動機を一層強めているとみられます。
マレーシア当局は取り締まりの強化を進めているほか、車両所有者に対しても、監視カメラの設置された駐車場の利用や、触媒コンバーター専用の防犯装置の導入といった自衛策を呼びかけています。