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米中貿易摩擦で投資意欲が後退
米中の貿易を巡る緊張が、世界の企業行動に影響を及ぼしている。パリに本拠を置く国際保険会社アリアンツ・トレード(Allianz Trade)が公表した最新の調査によれば、世界各国の企業が米国と中国の双方への投資判断に慎重な姿勢を強めていることが明らかになった。
特に目立つのは、中国への投資意欲の低下である。調査対象のうち中国への投資を検討していると回答した企業の割合は24%にとどまり、前年の53%から大きく減少した。米国についても投資先としての魅力が薄れており、関係者によれば、その不人気度は中国のおよそ2倍に達するという。
一方で、米中経済のデカップリング(分離)が実態として進展しているわけではないとされる。貿易摩擦の激化が続くなかでも、両国間の投資が完全に途絶する状況には至っていない。ただし、企業側の慎重な姿勢は鮮明であり、両国はともに国際的な投資家からの関心を徐々に失いつつあるとみられる。
こうした動向は、世界経済の先行きに対する不透明感が強まっていることを示すものといえる。各国企業は米中対立の長期化を見据え、投資先の分散や事業戦略の見直しを進めているとされ、今後の世界経済への影響が注視される。