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イランの小型艇群「蚊の大群戦術」 ホルムズ海峡における潜在的脅威を概観

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イランの小型艇群「蚊の大群戦術」 ホルムズ海峡における潜在的脅威を概観

ペルシャ湾の要衝であるホルムズ海峡において、イランが運用する小型船舶群の軍事的意義が、引き続き国際的な関心を集めている。

イスラム革命防衛隊(IRGC)は、多数の小型高速艇で構成される艦隊を同海峡周辺に展開しており、この運用形態は「蚊の大群戦術(スウォーム戦術)」と呼ばれている。大型艦艇を主力とする従来型の海軍戦力とは異なり、小型・高速の船舶を分散配置することで、群体としての機動力と行動の予測困難性を確保する点が特徴とされる。個々の船舶の戦闘能力は限定的であるものの、多数が同時に展開することにより、防御側には広範かつ継続的な警戒が求められる。

ホルムズ海峡は世界の石油輸送量の相当部分が通過する国際海上交通の要所であり、この水域における軍事的な緊張は、エネルギー供給や地域の安定性に直結する問題として認識されている。こうした地政学的に重要な海域でイランが独自の海上戦力を維持している背景には、限られた国防予算のもとで効率的に影響力を確保する意図があるとの見方がある。

小型艇によるスウォーム戦術は、従来の対艦戦闘の枠組みでは対処が難しい側面を持つとされ、各国の海軍関係者の間でも研究対象となっている。編集部としては、同海域の情勢について引き続き動向を注視していく。