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インドネシア政府観光省は、違法な観光宿泊施設の合法化を進めている。対象となるのは、バリ島、ヨグヤカルタ、西ヌサテンガラ、西ジャワの4地域で営業する未登録のホテル、ゲストハウス、ヴィラ、ホームステイなどで、運営者に対して登録申請が求められている。
政府は昨年12月、数千に上るとされる違法宿泊施設について、3月31日までに正規登録を完了するよう通達した。許可なく営業している施設を公式な規制下に置くことで、サービス品質の向上や観光産業全体の水準引き上げ、税収の確保につなげる狙いがあるとみられる。
一方、現地の運営者からは、政府が求める合法化のスピードと実際の官僚手続きの進み方に大きな隔たりがあるとの声が上がっている。行政手続きの複雑さや処理能力の制約により、期限内に登録を終えるのは難しい状況となっているもようだ。
バリ島は東南アジア有数の観光地であり、多くの小規模宿泊施設が無許可のまま営業を続けている。こうした状況は、正規登録施設との間で不公正な競争を生むほか、観光客の安全やサービス基準の維持の観点からも課題があると指摘されている。
今回の施策は、違法施設を段階的に合法化しようとする試みといえる。ただし、官僚機構の非効率が障壁となっており、インドネシアの行政改革をめぐる課題を象徴する事例として、今後の動向が注視される。