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エルサルバドルの裁判所は2026年4月21日、国際的なギャング組織マラサルバトルチャ(MS-13)の指導者400人以上を対象とした大規模な公開裁判を開始した。
検察当局によると、被告人らは2012年から2022年にかけて4万7000件以上の犯罪に関与した疑いが持たれている。この膨大な件数は、同組織が長年にわたり社会へ与えてきた脅威の深刻さを改めて浮き彫りにするものといえる。
MS-13はラテンアメリカを中心に活動する国際的なギャング組織であり、殺人や暴力行為、麻薬密売などで広く知られている。エルサルバドルは同組織の影響力がとりわけ強い地域の一つとされ、その犯罪活動は過去数十年にわたって同国の深刻な社会問題となってきた。
今回の大規模公開裁判は、エルサルバドル政府が組織犯罪に対して厳格な姿勢を示す重要な局面として位置づけられている。一般市民の安全確保に向けた司法の取り組みを象徴するものとしても、国内外から注目が集まっている。
なお、同国では近年、ナジブ・ブケレ大統領のもとでギャング組織への大規模な取り締まりが進められており、今回の裁判もその一環とみられる。一方で、国際人権団体からは一連の取り締まりにおける人権上の懸念も指摘されており、裁判の透明性や適正手続きの確保が今後の焦点となる見通しである。