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カナダのカーニー(Mark Carney)首相は、野党・保守党のジヴァーニ(Jamil Jivani)下院議員がワシントンD.C.を訪れ貿易関連の視察を行ったことについて言及した。
カーニー首相はジヴァーニ議員に対し「どこへでも行く自由がある」と前置きしたうえで、同議員が米国側から得られる情報は「自分がすでに知っていることばかりだ」と述べた。事実上、訪問の意義を否定する発言といえる。
背景には、対米交渉を政府として一元的に管理したいという首相の意向がある。カナダと米国の間では貿易を含む重要課題の協議が続いているとみられるなか、保守党など野党議員が政府の正式な交渉ルートとは別に米国側と独自に接触する動きが活発化している。カーニー首相は自らを「唯一の交渉者」と位置づけることで、こうした並行的な対米接触を抑制する姿勢を鮮明にした。
複数のルートで対米接触が行われることは、政府の対外政策の一貫性を損なうリスクをはらむ。一方で、野党が独自に情報収集を行うこと自体は議会活動の一環でもあり、対米政策をめぐる与野党間の立場の違いが改めて浮き彫りとなった形である。今後、カナダ議会内での対米方針に関する議論の行方が注目される。