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シンガポールとニュージーランドが、危機的状況下における必需品の供給維持を目的とした世界初の法的拘束力を持つ二国間協定に署名した。
協定は「Agreement on Trade in Essential Supplies(必需品貿易協定)」と名付けられ、シンガポール・ニュージーランド年次指導者会合の場で取り交わされた。シンガポール側からはタン・シー・レン(Tan See Leng)エネルギー・科学・技術担当大臣、ニュージーランド側からはトッド・マクレイ(Todd McClay)貿易投資担当大臣が署名に臨んでいる。
対象となるのは、食料、燃料、医療製品、化学物質、建設資材など、生活や産業の維持に不可欠な物資である。戦争やパンデミック、自然災害といった危機が発生した場合にも、これらの必需品の流通を継続させることを両国が法的に約束する内容となっている。
近年、新型コロナウイルスの流行やウクライナ情勢の影響により、グローバルなサプライチェーンの脆弱性が改めて浮き彫りとなった。輸出規制や物流の混乱によって必需品の調達が困難になる事例が各地で相次いだことを踏まえると、今回の協定は二国間の通商基盤を強化するだけでなく、重要物資の安定供給を制度面から担保する先駆的な取り組みといえる。
法的拘束力を伴う枠組みとして締結された点は、従来の政治的な共同声明や覚書とは一線を画しており、他国間の同様の取り組みにとってモデルケースとなる可能性がある。