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タイ中央銀行(BOT)は、直近の金融政策委員会(MPC)において政策金利の据え置きを決定しました。世界的な貿易環境の不透明感が強まるなか、現行の金融政策を維持することで経済の安定を図る狙いがあるとみられます。
同委員会では、タイの経済成長率見通しを従来の予測から下方修正しました。米国の関税政策をはじめとする通商摩擦の影響が、輸出依存度の高いタイ経済にとって逆風となっているためです。観光業の回復が一定の下支えとなっているものの、製造業や輸出セクターでの減速が全体の成長を押し下げる見通しです。
また、インフレ率についてはこれまでの見通しから上方修正されました。エネルギー価格の上昇や食料品価格の高止まりが、物価上昇圧力を強めていると分析されています。
BOTは声明のなかで、今後の金融政策については経済指標やリスク要因を注視しながら柔軟に対応していく方針を示しました。成長鈍化とインフレ加速という相反する課題に直面するなか、政策運営の難しさが一段と増している状況です。
東南アジア地域では、各国の中央銀行が同様のジレンマを抱えており、タイの政策判断は近隣諸国の金融政策にも影響を及ぼす可能性があります。