元記事公開:
ドイツ政府は、ロシアが同国の連邦議会議員に対し、メッセージングアプリ「Signal」を悪用したフィッシング攻撃を仕掛けていると公式に非難しました。被害は議員にとどまらず、公務員や外交官、ジャーナリストにまで及んでいるとされています。
今回指摘されたフィッシング攻撃は、正規のサービスになりすましたメッセージやメールを送信し、ユーザーの認証情報や個人情報を窃取する手口とみられています。Signalはエンドツーエンド暗号化を備えた通信アプリとして知られていますが、政府関係者が機密性の高い情報のやり取りに利用する傾向があることから、攻撃者にとって魅力的な標的になっていると考えられます。
ロシアによるこうしたサイバー攻撃の背景には、ウクライナ情勢をめぐる欧州各国との緊張の高まりがあると指摘されています。ドイツはウクライナへの軍事・経済支援を継続的に強化しており、ロシア側がドイツ政府関係者の通信情報を入手することで、政策決定過程に影響を及ぼそうとしている可能性も否定できません。
ドイツ政府は本件について、被害を受けた関係者への注意喚起を行うとともに、関連する政府機関や情報セキュリティ当局に対して警戒態勢の強化を指示したとみられます。暗号化通信アプリであっても、フィッシング攻撃によってアカウント自体が侵害されるリスクがあることから、利用者には不審なメッセージへの警戒が改めて求められています。