BREAKING

ニッケル価格、中東情勢とインドネシア減産で高止まり続く見通し

ニッケル市場では当面、価格の高止まりが続く見通しとなっている。調査機関S&Pグローバル(S&P Global)の分析によると、イラン周辺での地政学的緊張に加え、世界有数のニッケル生産国であるインドネシアの産出削減が重なり、供給面での制約が強まっているという。

中東地域における軍事的な緊張は、国際商品市場全体に不安定さをもたらしている。産業用途やバッテリー材料として需要が高いニッケルも例外ではなく、需給環境に圧力がかかっている状況だ。これまで供給不足への懸念は局所的なものにとどまっていたが、複数の地政学的リスクが同時に顕在化したことで、より広範な価格上昇圧力が生じているとみられる。

インドネシアは世界のニッケル産出量の約3割を占める主要供給国である。同国での産出削減が長期化すれば、グローバルな供給逼迫がさらに深刻化し、価格水準を押し上げる要因となる可能性がある。

S&Pグローバルの見通しでは、電気自動車(EV)向けバッテリー需要の堅調さと供給制約の同時進行により、ニッケル価格は引き続き高い水準で推移すると予想されている。EV市場の拡大に伴いニッケルの戦略的重要性は増しており、供給動向が産業全体に与える影響も大きくなっている。

市場関係者にとっては、中東情勢の推移とインドネシアの生産政策の双方を注視する必要がある局面が続きそうだ。