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4月、カナダ・ブリティッシュコロンビア州のバンクーバー島沖において、グレイホエール(コククジラ)4頭の死骸が約10日間のうちに相次いで発見された。同時期には米ワシントン州やサンフランシスコ沖でも複数の死亡例が報告されており、北太平洋沿岸で広域的な異変が起きている可能性がある。
カナダ漁業海洋省(Fisheries and Oceans Canada)を含む研究機関は、発見された個体のうち3頭について検査を実施した。その結果、利用可能な餌料の大幅な減少が死亡の主要な原因である可能性が高いとの見解が示されている。
グレイホエールは毎年、アラスカの豊かな餌場からメキシコ・バハカリフォルニアの繁殖海域まで、片道約8,000キロメートルにおよぶ長距離回遊を行う。この移動には膨大なエネルギーを要するため、回遊経路上での十分な栄養摂取が不可欠となる。海洋環境の変動や食物連鎖の変化により、従来の主要な食料源であるヨコエビ類などの底生生物が著しく減少していることが、個体群への深刻な脅威になっているとみられる。
研究者らは「本当に心配している」とのコメントを発表し、状況がさらに悪化する可能性への危機感を表明した。バンクーバー島沖での相次ぐ死亡事例は、北太平洋全域における海洋生態系の健全性を示す警告信号として受け止められており、原因の詳細な解明と保全対策の強化が求められている。