元記事公開:
ベルギーのテオ・フランケン国防相は、ワシントンのシンクタンクで行われた講演において、米国とNATOの関係が深刻な「結婚危機」にあるとの認識を示した。
同国防相は、約80年にわたって維持されてきた米欧間のトランスアトランティック関係について「非常に困難な段階にある」と述べ、大西洋の両側で相当なフラストレーションが蓄積している現状を指摘した。「結婚危機」という表現には、単なる外交上の意見の相違にとどまらず、同盟関係の土台そのものが揺らいでいるという強い危機感がにじむ。
フランケン国防相はまた、米国が同盟国との絆を優先し、関係の立て直しに主体的に取り組むことの重要性を強調した。この選択を誤れば、米国自身の国際的な影響力の低下につながりかねないとの見方も示している。
発言の背景には、ウクライナ情勢への対応やロシアの脅威への向き合い方、NATO加盟国間の国防支出の分担をめぐる議論など、複数の懸案事項が横たわっている。欧州側では米国の関与姿勢に対する不安が広がっており、米国側でも同盟国の負担分担への不満が根強い。
今回の発言は、NATO加盟国の閣僚級から発せられた率直な警告として注目される。トランスアトランティック関係の修復に向け、双方がどのような歩み寄りを見せるかが今後の焦点となる。