元記事公開:
中国社会科学院(CASS)の元副院長であるニー・フェン(Ni Feng)氏が、中国の米国研究者に対し、米国が抱える内部的な社会課題をより精緻に分析する必要があるとの見解を示した。
フェン氏が指摘する米国の主要な課題としては、政治文化の急速な変化、人種間の緊張、経済・財政モデルの持続可能性への懸念、保護主義やポピュリズムの広がりなどが挙げられている。同氏は、現在の中国における米国研究がこうした構造的な問題を十分にとらえきれていないとし、分析体制の強化を求めている。
この主張の背景には、米中間の戦略的競争が続くなかで、相手国の国内情勢を正確に把握することが政策判断において重要な意味を持つとの認識がある。フェン氏は、米国社会の多層的な課題を理解することが、中国にとってより的確な対外政策の立案につながるとの立場を示した。
大国間の関係が複雑化する国際環境において、相手国の内政や社会構造に対する理解の深さが外交戦略に影響を及ぼすとの見方は、中国に限らず各国の政策研究においても共通する課題といえる。今回のフェン氏の指摘は、そうした分析の重要性をあらためて浮き彫りにするものとなっている。