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中国水産科学院(Chinese Academy of Fishery Sciences)の趙峰(チャオ・フェン)氏率いる研究チームが、ウナギの繁殖回遊を人工プール内で再現することに成功したと発表しました。
ウナギは自然界において、海洋深部から淡水域の河川・湖沼へと6,000kmを超える長距離回遊を行う魚種です。孵化から成熟・産卵に至るまで少なくとも5年以上の期間を要し、その間に6つの身体的変化の段階を経ることが知られています。こうした複雑な生活史には未解明の部分も多く、保全上の大きな課題となってきました。
研究チームは衛星追跡技術を活用し、ウナギの行動パターンを詳細に調査しました。得られた知見をもとに人工的な環境を構築し、ウナギの完全な生活環の再現に着手。今回の実験では、自然環境における回遊条件を人工プール内で模倣することにより、飼育下での繁殖プロセスの再現に成功したとのことです。
ウナギは世界各地で食用として重要な水産資源である一方、近年は漁獲量の減少が深刻化しています。日本でも親しまれているニホンウナギは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで絶滅危惧種に分類されており、個体数の回復は国際的な課題です。
今回の成果が実用化に至れば、自然環境に依存しない形でのウナギの飼育・繁殖が可能となり、漁業資源の持続的な確保と種の保全の両面で大きな前進となる可能性があります。今後の研究の進展が注目されます。