元記事公開:
中国の最高外交官である王毅(ワン・イー)氏は4月25日、ドイツのアナレーナ・バーボック国連総会議長と北京で会談を行った。両者は地政学的緊張が深まるなか、国際秩序の維持と多国間主義の重要性について意見を交わした。
会談において王毅氏は、多国間主義が現在「深刻な課題」に直面しているとの認識を示した。一部の国々が「力こそ正義」という姿勢を優先させている現状に懸念を表明し、規則に基づく国際秩序を守る必要性を改めて訴えた。この発言は、特定の国の単独主義的な外交姿勢を念頭に置いたものとみられている。
王毅氏はさらに、国際社会に対し「力による支配」に対抗するための連携強化を呼びかけた。力を背景にした外交が国際法や多国間の枠組みに脅威を及ぼしているとの見方を示し、各国が結束して対応にあたる重要性を強調した。
今回の会談内容が中国側から公表されたことは、欧州諸国との関係を重視する中国の外交姿勢を反映しているといえる。米国との対立が続くなか、中国は国連をはじめとする国際機関での影響力を維持・拡大する方針を打ち出しており、バーボック氏との会談もその一環と位置づけられる。国際秩序をめぐる議論は、今後の中国外交において引き続き重要な論点となる見通しである。