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カナダのマーク・カーニー(Mark Carney)首相が中国と合意した電気自動車(EV)関連の取引について、かつて中国で約3年間にわたり拘束された経験を持つマイケル・コヴリグ(Michael Kovrig)元外交官が、深刻な懸念を表明した。
コヴリグ氏は火曜日、この協定によりカナダが中国への戦略的な経済依存に陥り、政治的強制や経済的圧力の対象となる危険性があると指摘した。さらに、取引が不公正な競争環境をもたらし、カナダの産業基盤を著しく侵食するおそれがあるとの見解を示している。
コヴリグ氏は2018年から2021年にかけて中国で拘束された経歴を持つ。当時、カナダが中国・華為技術(ファーウェイ)幹部の逮捕に関与したことへの報復措置とみられており、いわゆる「人質外交」の象徴的事例として国際的な注目を集めた。同氏の今回の警告は、こうした実体験に裏打ちされたものといえる。
カーニー首相は1月の北京訪問時に、カナダがEV関連産業における初期割当枠を受け入れることを発表していた。この合意は中国との経済的な相互依存を深める動きと評価される一方、国内では対中依存の拡大に対する批判の声も上がっている。
コヴリグ氏の指摘は、特定の大国との強い経済的依存関係が、地政学的な脆弱性や政治的リスクをもたらしうるという問題を改めて浮き彫りにしている。カナダがこの取引をどのように進めていくのか、国内の政治的議論を含めて今後の動向が注視される。