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国家安全保障の範囲拡大へ――最先端技術・供給網が重要課題に

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シンガポールのビビアン・バラクリシュナン(Vivian Balakrishnan)外相は、地政学的緊張の高まりと急速な技術進展を背景に、各国が国家安全保障の定義と対応方針を根本から見直す必要があるとの認識を示した。

同外相の発言によると、最先端技術、供給網(サプライチェーン)、公衆衛生といった複数の領域が、従来の軍事防衛を中心とした枠組みから脱却し、国家安全保障における新たな重要課題として浮上しているという。グローバルな経済的相互依存が深まるなかで、これらの領域に潜む戦略的な脆弱性や不安定性が、各国にとって看過できない安全保障上の脅威として認識されつつある。

とりわけ半導体や人工知能(AI)をはじめとする先端技術分野では、開発競争の激化とともに、技術覇権をめぐる国家間の駆け引きが活発化している。供給網についても、新型コロナウイルスの世界的流行を契機として、特定の国や地域への過度な依存がもたらすリスクが改めて浮き彫りとなった。

こうした状況を踏まえ、各国には従来の軍事力を中心とした安全保障の枠組みにとどまらず、経済的強靭性の確保、科学技術領域における競争力の維持、さらにはパンデミック対応といった多角的な課題を、総合的な国家安全保障戦略のなかに組み込むことが求められている。

安全保障の概念が広がりを見せるなか、各国がどのような優先順位で政策を立案し、国際的な協調と自国の利益保護をいかに両立させていくかが、今後の重要な論点となりそうだ。