世界保健機関(WHO)は、大西洋を航行中のクルーズ船においてハンタウイルスの集団感染が疑われる事例が発生し、これまでに3人が死亡したと報告した。
ハンタウイルスは、ネズミなどの齧歯類の排泄物や尿との接触を通じて人に感染するウイルスで、感染した場合には重篤な肺症候群を引き起こし、致命的な経過をたどることもある。今回の事例では、船内に侵入した齧歯類が感染源となった可能性が指摘されている。
クルーズ船は乗客・乗員が限られた空間に密集する環境であり、感染症が発生した場合には急速に拡大するおそれがある。とりわけ齧歯類が船内の複数箇所に生息していた場合、多くの人が感染源に接触する危険性が高まる。また、密接な生活環境のなかで二次感染が生じる可能性も否定できず、感染の封じ込めが大きな課題となっている。
今後、WHOをはじめとする関連機関は、当該クルーズ船における詳細な感染経路の特定や患者数の確認、発症時期の把握などについて調査を進める見通しである。現時点では、感染者の隔離措置や濃厚接触者の健康観察、船内の衛生管理強化といった対応が講じられているとみられる。
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