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米国と中国の対立が国際秩序に大きな影響を及ぼすなか、欧州連合(EU)がいかにして独立した戦略的立場を築くかが改めて問われている。
外交専門誌『フォーリン・アフェアーズ』に寄稿した清華大学のダ・ウェイ(Da Wei)氏は、中国が国際秩序の変化のなかで欧州が独立した一極として機能することを望んでいると論じた。一方で、欧州には「より独立した精神」が欠けているとも指摘している。
この指摘には一定の妥当性があると考えられる。欧州は経済規模や技術力、制度的な基盤など、独立した戦略を支えるだけの資産を有している。しかし、それらを統合的に活かすための明確な戦略が十分に整備されていないのが現状といえる。
米国と欧州はともに中国との競争関係にあるが、その構造は大きく異なる。米国は2018年以降、中国からの直接輸入を縮小する政策を推し進めてきた。これに対し、欧州と中国の経済関係はすでに深く統合されており、急激な方向転換は容易ではない。こうした構造的な違いが、両者の対中姿勢に差異を生んでいる。
欧州にとって重要なのは、米国の対中戦略にそのまま追従するのではなく、自らの地政学的利益と経済的現実を踏まえた独自の方針を打ち出すことであろう。そのためには、保有する資産を的確に活用し、明確な戦略目標を設定することが不可欠となる。
今後、米中間の緊張がさらに高まる可能性があるなかで、欧州がどのような立場を選択するかは、国際秩序の行方を左右する重要な要素の一つとなりそうである。