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米国で肥満治療薬の保険適用を制限する動きが広がり、多くの患者が治療の継続を断念せざるを得ない状況に追い込まれていることが明らかになりました。
医薬品価格比較サイトのGoodRx(グッドアールエックス)が公表した分析によると、過去1年間でおよそ1200万人が肥満治療薬ゼップバウンド(Zepbound)の保険適用を失ったほか、同規模の患者がウェゴビー(Wegovy)についても適用外となりました。合計で約2400万人が影響を受けた計算になります。
ゼップバウンドとウェゴビーはいずれもGLP-1受容体作動薬と呼ばれる薬剤で、食欲の抑制や体重減少に高い効果があるとして近年注目を集めてきました。しかし、1か月あたりの薬価が1000ドル(約15万円)を超える水準にあることから、保険会社各社が適用基準の厳格化に動いているとみられます。
保険適用を失った患者の多くにとって、全額自己負担での治療継続は現実的ではありません。代替となるジェネリック医薬品への切り替えや、治療そのものの中止を検討せざるを得ないケースが増えているとされます。
肥満は心疾患や2型糖尿病など多くの慢性疾患のリスク要因であり、治療へのアクセスが経済的な理由で制限されることへの懸念が高まっています。保険適用の有無が患者の治療機会を大きく左右する現状は、米国の医療保険制度が抱える構造的な課題をあらためて浮き彫りにしています。