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韓国統計庁の発表によると、2025年に結婚30年以上の夫婦の離婚件数が1万5628組に達し、結婚5年以内の離婚(1万4392組)を初めて上回った。1990年の統計集計開始以来、初の逆転となる。
こうした高齢者夫婦の離婚は「灰色離婚(グレー・ディボース)」と呼ばれ、近年各国で注目されている現象である。韓国社会ではこれまで、結婚初期のトラブルが離婚の主要因と考えられてきたが、今回の統計はその通説を覆す結果となった。
背景には複数の要因が指摘されている。韓国社会の急速な高齢化に伴い、定年退職後に夫婦が長時間をともに過ごすなかで関係性が変化するケースが増えていること、女性の社会進出と経済的自立が進んだことで離婚という選択肢がより現実的になったこと、そして個人の人生設計に対する価値観が多様化していることなどが挙げられる。
長年の婚姻生活で蓄積された不満が、子どもの独立や退職といった生活の転機を迎えた際に顕在化し、離婚の決断に至るという構図も浮かび上がる。
この統計は、韓国における家族のかたちや生活様式が大きく変容しつつあることを示す重要な指標といえる。少子高齢化が進む東アジア各国にとっても、同様の傾向が今後広がる可能性を示唆するものとして注目される。