元記事公開:
NATO(北大西洋条約機構)は、加盟国を除名するための法的規定が北大西洋条約上存在しないとする声明を発表しました。
背景には、米国防総省(ペンタゴン)の内部メールに関する報道があります。英BBC放送によると、同メールにはイラン関連の政策に対する同盟国の支援が不十分であるとして、スペインを含む複数の加盟国に対する懲罰的な選択肢が列挙されていたとのことです。選択肢のなかには、加盟資格の一時停止といった措置も含まれていたと報じられています。
NATOの基本条約である北大西洋条約には、加盟国を強制的に除名する仕組みは設けられていません。加盟資格の一時停止についても、条約上の厳格な制約があるとみられており、今回の声明は、組織の法的枠組みによって実行可能な措置が限定されている点を改めて確認したものといえます。
この問題は、中東政策をめぐる米国と欧州同盟国との間の立場の違いを浮き彫りにしています。米国はイランへの対応で同盟国に対しより積極的な関与を求めているとみられますが、スペインをはじめとする一部の欧州諸国は慎重な姿勢を維持しているとされます。
同盟の結束が問われるなか、米国と欧州諸国の間でどのような対話が進められるのか、今後の推移が注目されます。