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概要
Salesforce傘下のビジネスチャットサービス Slack が、Microsoft に対し英国の競争審判所(Competition Appeal Tribunal)で独占禁止法に基づく損害賠償訴訟を提起したことが明らかになった。
訴訟の争点
Slack 側の主張は、Microsoft が法人向けオフィス製品スイート「Microsoft 365」にビデオ会議・チャットツール「Teams」を抱き合わせで提供してきたことが、英国競争法に違反するというものである。Office 製品群の圧倒的な市場シェアを背景に Teams を無償同梱することで、競合サービスが公正な条件で競争する機会を奪われたと訴えている。
Microsoft は 2023 年に欧州連合(EU)域内で Teams と Office 製品の分離販売を開始しており、欧州委員会の調査にも対応してきた経緯がある。しかし Slack 側は、分離措置は不十分であり、長年にわたるバンドル戦略によって既に市場に生じた損害は回復されていないと主張している。
背景
Teams の利用者数はコロナ禍を経て急拡大し、Microsoft は月間アクティブユーザーが3億人を超えると発表している。一方で Slack は、法人向けメッセージングの先駆者でありながら市場シェアの面で苦戦を強いられてきた。2021年に Salesforce が約277億ドルで Slack を買収して以降、プラットフォーム統合を進めつつも、Teams との競争環境の是正を求める動きを続けている。
今後の見通し
英国での訴訟の行方は、EU における規制動向にも影響を与える可能性がある。大手テック企業による製品バンドル戦略の適法性が改めて問われる事例として、業界の注目を集めている。