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香港アバディーンの熟練造船職人、大規模開発で岐路に立つ

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香港・アバディーン地区で船舶機械の整備職人として働くデービッド・チャン氏は70代を迎えました。1960年代、アバディーン沖の小島アプ・レイ・チャウで見習いとして職人人生を歩み始めた同氏は、以来半世紀以上にわたり船舶の修理・整備に携わってきました。

当時のアバディーン地区は香港有数の漁村として知られ、木造漁船や貨物船のプロペラ、ギアボックスをはじめとする機械設備の修理が盛んに行われていたといいます。長年の経験を積んだチャン氏はやがて独立し、ポー・チョン・ワン臨時産業地区に拠点を移しました。

しかし現在、同地区で船舶機械整備を専門とする職人はわずかしか残っていません。香港の産業構造が金融・サービス業へと大きく転換するなかで、高度な技術を持つ造船関連の職人は年々減少しています。

チャン氏の将来をさらに不透明にしているのが、アバディーン・マリーナ開発プロジェクトをはじめとする地域の大規模再開発です。こうした計画により、既存の産業エリアが再編成される可能性が指摘されており、数十年にわたり香港の海運産業を下支えしてきた職人たちが都市開発の波に翻弄される構図が浮き彫りになっています。

伝統的な技術の継承と都市の近代化をどのように両立させるのか、香港社会に問いかける事例といえます。