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概要
米国下院外交委員会・西半球小委員会の議長を務めるマリア・エルビラ・サラザル議員は、ペルーの次期政権に対し、中国が事実上支配するチャンカイ港の運営権を取り戻すよう呼びかけた。木曜日に開かれた公開討論会での発言で、米国政府はペルーによる奪還を支援する用意があると表明している。
チャンカイ港の位置づけ
チャンカイ港はペルー中部沿岸に位置する深水港湾施設で、2023年に中国の国営企業が出資する事業者による大規模な改修工事が完了した。南米太平洋岸における重要な物流拠点として運用が進められており、アジアと南米を結ぶ海上輸送のハブとしての役割が期待されている。
サラザル議員は同港を「西半球に対する直接的な軍事的脅威」と位置づけ、米国の安全保障上の観点から看過できないとの立場を示した。米国側には、同港がインド太平洋戦略や地政学的利益に影響しうるとの懸念があると伝えられている。
背景と今後
ペルーでは来年6月に新政権が発足する見通しで、中国との港湾事業をめぐる取り扱いが政治的争点となる可能性がある。今回の発言は、米国政府が中南米地域における中国の経済的・軍事的影響力の拡大に警戒を強め、ペルーとの関係強化を重視していることを示すものといえる。米中の戦略的競争の舞台が、中南米地域へも広がっている状況が改めて浮き彫りとなった。